クロヤツシロラン(黒八代蘭)   
   

    クロヤツシロラン(黒八代蘭)

Gastrodia pubilabiata (ラン科オニノヤガラ属)

2025年10月上旬、数年ぶりの開花発見
標高約370m、広葉樹林と小尾根部分に境界用に植栽された針葉樹が交わる山の南東斜面にて、秩父だと10月初旬頃に開花します。
結実後に柄が長く伸びた雪洞姿の群生は簡単に見つかりますが、花は地面に堆積した落葉に隠れるようにして咲くせいかここ数年は花を見ることが叶いませんでした。
そんな折、日本植物学会の一般公開講演会質疑にあった【結実には「ショウジョウバエ」の受粉が必要】という末次先生のヒントをもとに、腐朽菌と虫を目安に 探したところ5年ぶりに開花を見ることができました。
早くも結実が始まっている個体もあったこと、開花~萎れ始めるまでの時間が半日~1日と短いこと、落葉の下で咲くこと等から、開花発見は難易度が高いと思いましたw
それにしても初めて見つけたときから数年経過、自生地が拡大しているのは気のせい??





下の6枚は 2019年秋、コロナ禍になる前に撮影した花。まさかこの後開花を見失うことになるとは思わず・・・。





雪洞姿の結実を発見してから数年後、初めて開花姿を見たときの写真
初めてクロヤツシロランの花を撮影したとき、午前8時頃は左上のように開花していましたが、午後になると早くも花は萎れ始めていたので、開花時間が短い花だと 思いました。

左の写真や上の写真のように、クロヤツシロランは雪洞型をした結実で存在が判る一方、開花の姿はなかなか見つけられません。
初冬のころ斜面一面に結実姿が広がっていても、翌年の開花時期に花を見つけられるかは運次第でしょうか?


埼玉県レッドリスト2024改訂版より、新たに絶滅危惧Ⅱ類(VU)指定となりました。

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